#1 飲食店開業に必要な届け出書類一覧! 2021年度版
飲食店の開業にあたっては店舗規模に関わらず、衛生上、防災上の視点で
保健所や消防署の許可を得ることが必要です。また経営者として税務署へ
の届け出も必要です。その他にも飲食店を開業する際は意外と多くの届け
出が必要となるので、この記事では開業する上で個人、法人それぞれ必要
な届け出の一覧をご紹介します。
注意!個人か法人かで必要書類は違います!
ここで注意しなければいけないのは、個人で飲食店を開業する場合と法人名義で飲食店を開業する場合とはで必要な提出書類が違うということです。そこでこれから[個人事業主用]と[法人用]それぞれ必要となる書類を一覧にしてご紹介していきます。
目次
個人事業主用-飲食店開業の際に必要となる書類
個人事業主と法人とでは届出が必要な書類が違います。まずは、個人事業主として飲食店を開業する場合に必要な書類をご紹介します。
都道府県税事務所および市区町村役場への届け出書類(個人事業主)
個人事業税の事業開始等申告書
開業後すみやかに都道府県税事務所へ地方税法に掲げる事業を開・廃業、変更した個人が知事に対して提出する申請書です。
保健所への届け出書類(個人事業主)
飲食店営業許可
店舗が完成する 10 日前までに、店舗所在地管轄の保健所へ「申請書」「店内レイアウト図」「食品衛生責任者の資格証明書」「申請料」届け出て許可を受けます。
「食品営業許可」を受けるには、以下2つの条件を満たさなければなりません。
- (1)食品衛生責任者の資格を持った人を店に 1 人以上置くこと。
- (2)都道府県ごとに定められた基準に合致した施設で営業をすること
「食品衛生責任者」の資格は 1 日程度、費用は大体1万円~2万円
程度の講習を受講すれば取得することができます。
※飲食店の許可は2種類「飲食店営業」と「喫茶店営業」があり、カ
フェ開業の場合に名称で判断し「喫茶店営業」許可を取ってしまい
がちです。
しかし、喫茶店営業は「喫茶店、サロンその他設備を設け
て、酒類以外の飲物、または茶菓を客に飲食させる営業」のことでア
ルコールや調理が必要な飲食(パスタ・サンドウィッチ)は提供できま
せん。 「飲食店営業」の許可をとっておくことでカフェ・喫茶店も食事
メニューやアルコールの提供が可能ですの。これからのメニュー変更
などに備えて「飲食店営業」の許可をとっておくことがおすすめ。
消防署への届け出書類(個人事業主)
防火対象物使用開始届
建物を使用する 7 日前までに、管轄の消防署へ届出を行います。申請書類以外に、「防火対象物の配置図」「付近見取図」「各階平面図」などの図面類が必要になります。内装業者に届け出を委託する
際にも抜け漏れのチェックはしておきましょう。
火を使用する設備等の設置届け
温風暖房機、多量の可燃性ガス、ボイラーや 70kw を超える給湯湯
沸・乾燥設備など、火を使用する設備を導入する場合にはすみやか
に管轄の消防署へ届出をしてください。
防火管理者選任届
収容人数 30 人以上の店舗を開業する場合は営業開始までに店舗
の防火管理者を決め、防火管理者講習を受けて届け出を出しましょ
う。
警察署への届け出書類(個人事業主)
深夜酒類提供飲食店営業開始届書
深夜 12 時以降も営業し、酒類を提供する場合に必要な届け出。こ
れは営業開始の 10 日前までに管轄の警察署に届け出ましょう。深
夜 12 時以降でない時間帯に酒類を提供するのであれば届け出は
不要です。
風俗営業許可申請
クラブやキャバクラのように接客サービスを行う場合に必要です。約 2
か月前に管轄の警察署へ営業開始の届け出をしましょう。お客様の
隣に座って相手をするだけではなく、従業員がカラオケのデュエット
相手をするだけでも接待とみなされるので注意。
法人用-飲食店開業の際に必要となる書類
次に法人として飲食店を開業する場合に必要な書類をご紹介します。
都道府県税事務所への届け出書類(法人)
法人設立届出書
設立後1ヶ月以内に都道府県税事務所へ法人設立の事実を届け出ましょう。
市区町村村役場への届け出書類(法人)
法人設立届出書
設立後1ヶ月以内に市区町村村役場(※東京23区内を除く)へ法人設立の事実を届け出ましょう。
保健所への届け出書類(法人)
飲食店営業許可
店舗が完成する 10 日前までに、店舗所在地管轄の保健所へ「申請書」「店内レイアウト図」「食品衛生責任者の資格証明書」「申請料」届け出て許可を受けます。
「食品営業許可」を受けるには、以下2つの条件を満たさなければなりません。
- (1)食品衛生責任者の資格を持った人を店に 1 人以上置くこと
- (2)都道府県ごとに定められた基準に合致した施設で営業を
すること
「食品衛生責任者」の資格は 1 日程度、費用は大体1万円~2万円
程度の講習を受講すれば取得することができます。
※飲食店の許可は2種類「飲食店営業」と「喫茶店営業」があり、カフェ開業の場合に名称で判断し「喫茶店営業」許可を取ってしまいがちです。
しかし、喫茶店営業は「喫茶店、サロンその他設備を設けて、酒類以外の飲物、または茶菓を客に飲食させる営業」のことでアルコールや調理が必要な飲食(パスタ・サンドウィッチ)は提供できません。 「飲食店営業」の許可をとっておくことでカフェ・喫茶店も食事メニューやアルコールの提供が可能ですの。これからのメニュー変更などに備えて「飲食店営業」の許可をとっておくことがおすすめ。
消防署への届け出書類(法人)
防火対象物使用開始届
建物を使用する 7 日前までに、管轄の消防署へ届出を行います。申請書類以外に、「防火対象物の配置図」「付近見取図」「各階平面図」 などの図面類が必要になります。内装業者に届け出を委託する際にも抜け漏れのチェックはしておきましょう。
火を使用する設備等の設置届け
温風暖房機、多量の可燃性ガス、ボイラーや 70kw を超える給湯湯沸・乾燥設備など、火を使用する設備を導入する場合にはすみやかに管轄の消防署へ届出をしてください。
防火管理者選任届
収容人数 30 人以上の店舗を開業する場合は営業開始までに店舗の防火管理者を決め、防火管理者講習を受けて届け出を出しましょう。
警察署への届け出書類(法人)
深夜酒類提供飲食店営業開始届書
深夜 12 時以降も営業し、酒類を提供する場合に必要な届け出。これは営業開始の 10 日前までに管轄の警察署に届け出ましょう。深夜 12 時以降でない時間帯に酒類を提供するのであれば届け出は不要です。
風俗営業許可申請
クラブやキャバクラのように接客サービスを行う場合に必要です。約 2か月前に管轄の警察署へ営業開始の届け出をしましょう。お客様の隣に座って相手をするだけではなく、従業員がカラオケのデュエット相手をするだけでも接待とみなされるので注意。
管轄の労働基準監督署への届け出書類(法人)
労災保険加入手続き
従業員を雇う場合は雇用日の翌日から 10 日以内に労働基準監督署へ労災保険の加入手続きをしましょう。
公共職業安定所への届け出書類(法人)
雇用保険の加入手続き
従業員を雇う場合は雇用日の翌日から 10 日以内に公共職業安定所雇用保険の加入手続きをしましょう。
社会保険事務所への届け出書類(法人)
社会保険の加入手続き
従業員を雇う場合は社会保険の加入手続きできるだけ速やかに社
会保険事務所(法人の場合は必須、個人事業の場合は任意)で手
続きをしましょう。
※ ここまで説明してきた・開業届・青色申告届(管轄税務署へ申請)・食品営業許可(保健所へ申請)・労災、雇用、社会保険の加入手続き(労災保険は労働基準監督署。雇用保険は公共職業安定所へ申請)・深夜における酒類提供飲食営業開始
届出書(管轄の警察署へ申請)・防火管理責任者選任届(管轄する消防署へ申請)以上の許可申請をすることで、厚生労働省管轄の助成金を受けることができますのでご紹介します。
厚生労働省管轄の助成金
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/josei/kyufukin/index.html
まとめ
さて「飲食店開業に必要な届け出一覧」について説明させていただきました。思ったより必要な届け出や資格があることに驚いた方もいらしゃるのではないでしょうか。また個人と法人でも必要な項目が変わってくることもお分かりただけたかと思います。届け出を忘れると営業を停止しなければならずに損害が出てしまいかねません。衛生管理と防災管理などこれらの届け出を漏れなく行うために余裕をもってスケジュールを組んでいくことが大切です。
では実際開業を検討するに当たって「個人と法人、どちらで開業するのがいいのか?」と思った人もいらっしゃると思います。詳しくはこちらのコラムで紹介しておりますのでぜひ参考にしてみてください。